とあるゲームの片隅で。

Guild Wars 2で遊んでいます。まいにち迷走中。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ドラマみたいな話(実話)

A子さんは70歳を超えて、現役で働いている。

7人兄弟の末っ子で、生まれたときには一番上の兄は戦争に行っていた。
小学校に通う頃には、いつも背中に親戚の赤ん坊を括り付けられ
自分より幼い子供たちの子守をさせられていた。

一番上の兄が満州から戻って、結婚し店を始めたので
集団就職先から連れ戻されて家族だからと無給で手伝いをさせられた。

19歳のときに、一つ年下の彼と駆け落ちをして結婚した。
二人の子供に恵まれたものの、
優しかった彼はいつの間にかDV夫になり、
気に入らないことがあるとA子さんに手を上げるようになった。

夫の収入は全て遊ぶお金に使われて、A子さんは近くの工場で清掃の仕事を始めた。
朝5時に起きて朝食をつくり、6時に仕事をはじめ、
お昼に帰宅して掃除と洗濯をし、職場に戻り、夕方まで仕事。
帰宅後すぐに家事の続きをし、買い物に行き、夕食を作り
子供たちを寝かしつける。 
それでも食費程度にしかならなかった。

子供たちが思春期になると、母親であるA子さんを守るべく
上の子は父親に刃物を向けた日もあり、
下の子は拳を上げて返り討ちにあったりする姿を見て
A子さんは離婚を決心した。

事情を知っている職場の上司が保証人になってくれて
二人の子供を連れてアパートを借りた。

それからも上司はいろいろ力になってくれ、
いつしかそれは不倫になってしまった。
上司は奥さんと別れてA子さんと一緒になると言い、A子さんはそれを信じた。
上の子供は自分が駆け落ちをした19歳になり、
上司の話を「よくある話」だ、騙されているので目を覚ませと言った。
上司が家に来ると、上の子はあからさまに敵意をむき出しにして
二度と家に来るなと抵抗をし、それでも上司は来るので、家を出てしまった。

上司の妻は離婚を承諾したらしいが、癌が見つかり闘病生活になった。
そんな状態で見捨てるようなことはできないと上司は言い、
A子さんもそれは同じ気持ちだったので回復を待っていた。

上司には成人した子供が二人いたが、A子さんのことを受け入れて
母親のことは気にしないで良いと離婚に異議はなかったらしいが
A子さんは身を引くことにした。

上司は何度も尋ねてきたが、A子さんは二度と会うことはしなかった。
いつしか子供たちは結婚をし、孫も生まれ、
ずっと清掃の仕事を続けながら
貧しいながらも平穏な日々を送っていた。

さらに月日は流れ、孫たちも成人し始めた。
そろそろ自分も年金暮らしになろうとしたが
40年かけ続けた年金も、満額支給でも家賃を支払ったら
手元に2万円しか残らないといって、清掃の仕事を続けている。

物心ついた頃から働き詰めの生活に
そろそろ体が悲鳴を上げ始めているのに
仕事を辞めれば食べていけないと言い、
ある日糸が切れたようにものすごい絶望感に襲われた。

そのときにふと、上司を思い出した。
誰かに助けて欲しいと思ったときに真っ先に浮かんだそうだ。
それから何日もしないうちに、その上司から電話が来た。
20年以上も経っていた。

上司は80歳を超えていた。
上司の妻はあの闘病生活を10年以上続けて亡くなっていたそうだ。
定年を迎えた後、友達もなく、お金はあるが孤独な生活で鬱状態になり
友人を作るように薦められたが今更そんな気分にもなれないと
ふとA子さんのことを思い出し思わず電話をかけたという。

A子さんはとっくに再婚したと思っていたと上司は言い、
食事でもしませんかと誘われて一緒に食事をした。

積もる話をしながら、A子さんの今の生活を知り
上司は今からでも遅くはない、今だからこそ結婚しようとプロポーズをした。
籍だけでも入れよう。そうすれば自分の年金で二人で暮らせる。
旅行もたくさんしよう。 お墓までお金は持っていけないから。
身一つでうちへおいで。 家具も何もかも二人で新しくそろえよう。
もし自分が死んでも、この家にそのまま住めばいい、
A子さんが暮らしていけるだけの貯金は残すよと。

すぐにでも返事をしたかったが、
子供たちがまた反対したらと思うとできなかった。
いつしか毎週日曜日は一緒に食事をし、
それが火曜日は映画を見て、土曜日はどちらかの家に訪れ、
上司は毎朝おはようコールをし、
A子さんは毎晩おやすみコールをするようになった。

来月籍を入れようと毎月言われ、半年が過ぎた頃、
子供たちに結婚したい人がいると切り出してみた。
子供たちはすぐに賛成した。
その相手があのときの上司だと知ると、尚更賛成してくれた。

上の子はあの当時は自分も多感な時期で
不倫と言うだけで拒否反応しか出なかったが
別れた後もずっとお互いが想い人だったことに感動をして
涙を流して祝福してくれた。

今すぐ二人で役所へ行って籍を入れて、そのまま一緒に暮らしていいよと
急かすようにいわれ、A子さんも涙ながらに電話をかけた。
いつものお休みコールよりも少し遅くなったといって
急いで電話をかけた。

だが、この日に限って電話に出ない。
自宅の電話も、携帯電話も出ない。
再会してからこんなことは1度もなかった。
1時間かけても出ないので、心配になっていたが
いつもはお互いとっくに寝ている時間になってしまったので
翌朝かけることにた。

いつもより30分早く起きて電話したが、やはり出ない。
出勤時間になってしまい、A子さんはそのまま出勤をし、
帰宅後再びかけると、上司の子供(といってももう50代だそうだが)がでて
連絡が取れないので来てみたら亡くなっていたと。

今、警察の人がきていろいろ調べているが
最後に会ったのはおそらくA子さんなので
警察の人が事情を聞きに行きたいそうですと。

刑事が来てどういう関係なのか、
最後に会ったのはいつか、そのときの様子など
たくさんの質問に答えながら泣き崩れたそうだ。
刑事は女性で、A子さんの話に同情したように慰めてくれたそうだ。

子供たちに結婚を賛成してもらっていたあの時には
もう亡くなっていたそうだ。心臓発作だったそうだ。
ぽっくり逝きたいなぁと言ってたので、その通りになって良かったと
A子さんは刑事に話したそうだ。

A子さんは、それでも翌日
いつものように仕事に行く。

いつものように。


子供たちは心配をし、一緒に住もうと言ってくれたが断った。
働けるうちは働けってことなのよねと言って。

どこかにこの話を残しておきたかった。
ドラマのような話って本当にあるんだな。。。。








関連記事
スポンサーサイト

-1 Comments

和尚@MKN says...""
はじめまして
ギルドウォーズ2の日記目当てにこちらのブログは良く拝見しておりました
あまり、ブログにはコメントをしないのですが、今回のエピソードはあまりにも涙腺に来たのでつい
帰宅途中の電車の中なのですが涙が…

A子さんが穏やかな余生を送られることを祈っております
2015.03.25 20:22 | URL | #W104j00k [edit]

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://mrgtwkm.blog.fc2.com/tb.php/93-2ea55738
該当の記事は見つかりませんでした。
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。